内股日記

遠い北国での生活つれづれ

火サス 受験地獄(1982)

ひいごろみ似の東大受験生が試験日当日に寝坊してしまい、「爆弾を仕掛けた」とTELすることで開始を遅らせ、それをネタに合格後、落ちた受験生にゆすられるというお話。

 

まず火サスって35年前からあったんだな、と。子どもの頃、放課後テレビをつけたらやっていて(恐らく再放送?)あまり興味も湧かないので他のことをしながら流しっぱなしにしていたなあ、わたしにとって火サスの思い出はそんなもの。でも80s初期の火サスは何となく趣きがありそうなので、みてみた。

 

五月祭のシーンで聖子ちゃんの「少しずつ春」が流れて興奮!しかも、少しずつ春 なんてシングルA面じゃなかったのに、ほんと聖子は、この時代、無敵だったんだわ!!!嗚呼こういう世相の頃、聖子ちゃんはハタチで全盛期だったんだなー!とストーリーそっちのけで感動した!

 

この話には、二人の女が出てくる。郷ひろみ似の俳優演ずる木村が恐らく浪人生になってから知り合ったのであろう、飲み屋で働く小説家志望の京子(神保美喜22歳)、そして木村と同郷で、東大エリートコースを進むであろう彼に今のうちからツバをつけておこうとする馴れ馴れしい女、ますみ(倉田まり子)。 京子の方が幾らかいい女ではあるが、やはりこんな台詞は言う:「東大でて官僚になったら結婚してね。奥さんとしてはやっぱり短大ぐらい出ておいた方がいい?」。 ますみにいたっては打算見え見えで吐き気がした。更に、木村の田舎の空気。古風なヤマトナデシコ風の母親。

 

男に頼って生きるのが女にとって普通だった時代に、自分のパフォーマンスで稼ぎ自由に生きることを選んだ聖子は何て格好いいんだ! なんだか聖子ちゃんを褒めたいだけのレビューの様になってしまったが、ふつーに面白かった。

 

落ちた男は本当に自殺だったのか? 京子は、ただ発見しただけだったのなら、「私にはもう何も無い」なんて何故? 小説家の夢は?

小説家志望の京子なら優れた殺人シナリオで自ら動くことも出来そう、と観る者は当然、思う。

兎に角、始終、木村にイラつきっぱなしの1時間強だった。 京子を追いかけて謝って自首しろや、阿呆!

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写真は、前回に続き聖子ちゃん。

姿見の上部に留めてある、夏の扉。

この北国では既う冬の気温だが、毎朝ここで髪をとかすときは、フレッシュ!フレッシュ!フレッシュ! なのである。